大阪大学大学院医学系研究科
呼吸器・免疫内科学
Department of Respiratory Medicine and Clinical Immunology, Graduate School of Medicine, Osaka University
大阪大学大学院医学系研究科の川瀬一郎教授、阪大微生物病研究所の目加田英輔教授らは、作製した慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)モデルマウスを用いた実験で、肺気腫の形成や骨密度の低下などを確認した。近年、医学界では、COPDは肺だけの疾患ではなく体重減少、骨粗しょう症なども伴うため全身性疾患として認識されている。今後、全身性COPDのモデルマウスとしての活用が期待できる。
COPDモデルマウスは、CD9とCD81という二つのたんぱく質を破壊(DKO)した。CD9とCD81は、接着分子などの機能分子を細胞膜上の微小領域に配置するまとめ役として働く。このため、これら二つを働けなくすると機能分子の配列ができなくなり細胞運動などに障害がでる。
実験では10週齢のDKOマウスは肺気腫が形成されていた。
(掲載日 2008年10月03日)