診療案内

当教室では、大阪大学医学部附属病院にて「呼吸器内科」、「免疫内科」、「癌免疫外来」を担当しています。

肺癌やCOPD、呼吸器感染症等は今後の社会で深刻な健康問題になることが予想されています。一方、近年では肺癌に対する分子標的薬や免疫療法、間質性肺炎や希少肺疾患に対する新規薬剤開発などで治療法は変貌しています。呼吸器内科では、今後益々重要性が増す呼吸器疾患の診療において、国内外のエビデンスを速やかに取り入れて、最新で最も効果の期待できる治療を実践します。また、呼吸器センターでは、呼吸器外科、放射線診断科、放射線治療科と連携することにより、阪大病院呼吸器グループとして統一した治療方針を決定し、より迅速で、より質の高い、より安全で丁寧な治療を実践することを心がけております。

免疫内科では、私達の体を病原体から守る「免疫」のしくみが破綻することによって生じる様々な病気を診療しています。免疫が自己を攻撃することによって生じる自己免疫疾患、免疫が活性化されたまま炎症が持続する慢性炎症性疾患、免疫反応を基礎とするアレルギー疾患、免疫の働きが不十分である免疫不全症などです。市中病院ではリウマチ科、膠原病科、アレルギー科などの診療科名で診療されていますが、これらの科で診療しているいずれの疾患も背景に免疫の異常が関与しており、本院では「免疫内科」と標榜して診療にあたっています。近年の治療薬の進歩で多くの免疫疾患が制御可能となり、病態に合わせた治療選択を行なっています。

癌免疫外来では悪性疾患患者さんに対して教室で開発されたWT1ペプチドワクチンによる免疫療法に特化した治療を行っています。白血病や骨髄異形成症候群などの造血器腫瘍、ならびに、肺癌、乳癌、脳腫瘍、消化器癌など多くの固形癌を対象にしています。疾患によっては他科とも協力して癌ワクチンと分子標的薬剤や抗癌剤との併用などの治療も行っています。