呼吸器内科臨床研究

セマフォリンおよび関連分子の呼吸器系腫瘍・免疫疾患における機能の解明

1.研究概要

対象

当院で診療を受けて、生体資料が保存されている患者さんが対象です。本研究について説明を受けて同意を頂いた患者さん及び、過去に包括同意書「患者さんの検体を研究、医学教育目的に使用させていただくことについてのお願い」を用いて同意を頂いた患者さんが対象となります。

目的

セマフォリンは、元々は神経の発生に関与する分子として発見されたものですが、近年では免疫、発生、血管新生など、生命活動の様々な局面に重要な役割を果たしている分子であることが分かってきています。また多くの実験から、セマフォリンががん、自己免疫疾患を含む様々な病気に関与することも発見されてきています。本研究は、患者さんの診断・治療の過程で余った生体試料を用いて、セマフォリンとその関連分子の病気における重要性を解明し、将来の診断・治療に役立つ新たな方法を開発することを目的としています。

方法

患者さんからいただいた生体資料について、分子生物学の手法を用い、セマフォリンとその関連分子について、病気に対する重要性を調べます。具体的には、蛋白や遺伝子の量やそれら発現している細胞、組織の種類を評価し、ある蛋白が多く含まれている場合には治療が効きづらいといったような、病気を診断・治療していく上での手がかりになるような関係性について探索していきます。研究期間は約10年間を予定しています。研究に用いる生体試料は、患者さんの診断・治療方針決定のための検査や、治療のための手術において取り出されたものの残りを使わせていただくので、決して研究のために余計に取り出したりするものではありません。

2.研究の開示

ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。

尚、この研究で得られた結果は、貴重な資料として学会や医学雑誌に公表されることがあります。その場合、患者さんの個人情報は、外部からは特定できないよう厳重に管理されます。また、この研究が適切に行われているかを確認するために関係者がカルテなどを見ることがありますが、その場合もプライバシーは守られます。尚、本研究の結果について、対象となった患者さんに詳細を開示することはありません。

3.個人情報の扱い

個人情報の取り扱い等には、最大限の配慮を致します。本研究は大阪大学医学部附属病院観察研究倫理審査委員会での審議がなされ、研究の実施許可を得ています。また、大阪大学医学部附属病院病院長の許可を得ています。これらの過程で、個人情報保護が適切か否かについても審議され承認を受けています。

4.研究機関名

大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器・免疫内科学

5.研究責任者名

大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器・免疫内科学 教授 熊ノ郷 淳

6.相談窓口

この研究について、さらに詳しい内容を知りたい場合は、下記の相談窓口あるいは外来担当医師までお問い合わせください。

〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-2
大阪大学大学院 呼吸器・免疫内科学
生体試料保存担当窓口 長友 泉
Tel:06-6879-3833 Fax:06-6879-3839

7.研究対象者に研究への参加を拒否する権利を与える方法

本研究への情報・資料提供を拒否される方は遠慮なく申し出て下さい。拒否された場合でも、あなたの治療や看護の度合いが変るようなことはなく、適切な治療を受けられることを保証します。