呼吸器内科臨床研究

体位と気管支径の関連を調べる観察研究

1.研究の対象

肺癌を疑う肺野末梢病変に対して症例は2017年12月から2018年4月までに我々が気管支鏡を行った症例のうち、気管支鏡検査中に「仰臥位→側臥位」へ体位変換を行った症例

2.研究目的・方法

肺癌を疑う肺野末梢病編を診断するための一般的な方法は、気管支鏡検査による生検です。しかしその診断率は十分に高いとは言えません。その理由の一つは、気管支が肺野末梢に行くほどに細くなるために、気管支鏡が肺野末梢まで到達できないことです。

気管支鏡で肺野末梢へ到達するために各施設・各術者が様々な工夫を行っていますが、その一つとして当科では体位の工夫を行っています。通常気管支鏡検査の際には仰臥位で検査を行いますが、消化管内視鏡検査と同様に側臥位で検査を行うことで気管支径が開き、肺野末梢に気管支鏡が進めることができる症例があると考えています。

本研究においては2017年12月から2018年4月までに当科で行った気管支鏡検査のうち、検査中に体位を変換した症例についてその直径の変化などに着目して解析を行います。さらにCT画像を解析し、気管支の角度や直径、背景疾患の有無などについて解析を行います。

3.研究に用いる試料・情報の種類

本研究に用いる情報は、全て過去に収集されたものです。具体的には、気管支鏡検査時にルーチンで録画されていた動画、気管支鏡検査レポート、CT画像データ、病歴、最終病理診断等です。情報は基本的にすべて匿名化されて使用されますが、少数の代表的な症例についてはCT画像や気管支鏡検査時の内腔写真等が匿名化された上で公開されることがあります。

4.お問い合わせ先

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。

ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。

また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先

大阪府吹田市山田丘2-2
大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器・免疫内科学
06-6879-3831, 3832, 3833

研究責任者

大阪大学医学部附属病院呼吸器内科
総合地域医療学寄付講座 助教
三宅浩太郎