呼吸器内科臨床研究

新薬創出を加速する人工知能の開発

1.研究の対象

間質性肺炎(又は間質性肺炎のうたがい)が、この研究の対象者としての条件に合っているため参加をお願いしています。当院で診療を受けて、生体資料が保存されている患者さんが対象です。本研究について説明を受けて同意を頂いた患者さん、過去に包括同意書「患者さんの検体を研究、医学教育目的に使用させていただくことについてのお願い」及び「呼吸器系・免疫疾患における細胞外小胞に着目した病態解明及び診断法の開発」を用いて同意を頂いた患者さまが対象となります。

2.研究目的・方法

AIとは、人工的にコンピューター上などで人間と同様の知能を実現させようという試みで、学習した結果をもとに、推論を行うことができるシステムのようなものです。このAIのパフォーマンス(性能)と可能性に様々な分野が大きな期待を寄せており、もちろん医療分野にもAIテクノロジー(知識の実用化や工学的な応用)への期待が高まっています。そこで、この研究では、人の力では到底処理することが出来ない膨大な数のデータ(患者さんの診療情報、血液中の成分を網羅的に測定したデータなど)をもとに、AIを使って病気の原因を明らかにして、治療に有効な新しい治療薬の開発に繋げることを目的にしています。収集したデータよりデータベースを構築します。また本研究で収集した臨床情報は、個人を特定できないように個人情報保護委員会規則が定める基準に従い加工し、研究の発展のため研究機関や民間企業に提供します。

3.研究に用いる試料・情報の種類

本研究のためにご提供をお願いする臨床情報は、診療時の症状や検査値、画像などです。具体的には診療時のデータの中から、①初診時問診票の記載データ(年齢、性別、身長、体重、主な自覚症状、食欲、睡眠、喫煙歴など)②電子カルテの記録(労作時息切れ、心雑音、呼吸音、血圧、心拍数、治療薬の種類など)③検査データから:胸部CT、X線画像、血液検査データ(血算、肝機能、腎機能、炎症マーカーなど)、呼吸機能検査データ(数値およびチャート画像)などの情報の提供をお願いいたします。手術で取り出された肺の組織の一部、血液については、診療の際の採血の時に一緒に10mL余分に採取させていただきます。

4.個人情報の扱い

個人情報の取り扱い等には、最大限の配慮を致します。本研究は大阪大学医学部附属病院観察研究倫理審査委員会での審議がなされ、研究の実施許可を得ています。また、大阪大学医学部附属病院病院長の許可を得ています。これらの過程で、個人情報保護が適切か否かについても審議され承認を受けています。

5.研究組織

研究代表者

医薬基盤・健康・栄養研究所
バイオインフォマティクスプロジェクト 夏目 やよい

研究事務局

医薬基盤・健康・栄養研究所
バイオインフォマティクスプロジェクト 伊藤 眞里

【共同研究機関】
大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器・免疫内科学 熊ノ郷 淳
国立がん研究センター 浜本 隆二
京都大学 黒橋 禎夫
奈良先端科学技術大学 荒牧 英治
大阪大学大学院情報科学研究科 荒瀬 由紀
お茶の水女子大学 戸次 大介
九州工業大学 山西 芳裕
京都大学 奥野 恭史
Karydo TherapeutiX 株式会社 佐藤 匠徳

(解析には外部のスーパーコンピューターを使用する場合があります)

6.お問い合わせ先

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先

〒565-0871 大阪府 吹田市山田丘2-2
大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器・免疫内科学
研究責任者 熊ノ郷 淳
連絡先電話番号:06-6879-3833

研究代表者

医薬基盤・健康・栄養研究所
バイオインフォマティクスプロジェクト 夏目 やよい