免疫内科

免疫内科の名称

平成29年4月より当科の名称を「免疫アレルギー内科、Allergy and rheumatic diseases」から「免疫内科、clinical immunology」へ変更しました。診療対象疾患は従来通り、リウマチ性疾患、膠原病、アレルギーなど免疫の関与する疾患で、現在の診療に変更が生じることはありません。

免疫疾患を診療する診療科名に関して、日本の大学病院や市中病院では「リウマチ科」、「膠原病科」、「アレルギー科」、「免疫内科」など、あるいはこれらを組み合わせて「リウマチ・膠原病科」、「アレルギー・リウマチ科」、「アレルギー・膠原病科」、「免疫・膠原病科」、「免疫・アレルギー内科」など、さまざまな名称が使用されているのが現状です。名称の由来を考えるとリウマチ(rheumatology)は「リウマチ性疾患(流れるに由来する)」、アレルギー(allergy)は「異なった反応」で、ともに臨床症状を表す言葉です。一方、膠原病の名称は病理学に由来します。例えば、関節リウマチは多関節痛を伴う「リウマチ性疾患」であり、「古典的膠原病」のひとつであり、「広義のアレルギー疾患」であり、免疫異常から発病することより「免疫疾患」と考えられています。リウマチ性疾患、膠原病、アレルギー、免疫疾患は、同じ疾患であっても異なった視点で呼称していることになり、このことが多くの診療科名の存在に反映されています。

現在、内科系の診療科名が臓器別、システム別(循環器内科、消化器内科、血液内科、神経内科など)になっていることを考えると、免疫系の異常によるリウマチ疾患、膠原病、アレルギー疾患を総じて診療する科名は「免疫内科」がふさわしいと私達は考えています。海外の病院で当科に相当する診療科名は、Rheumatologyが主で、Clinical immunologyも見られます。RheumatologyとClinical immunologyの両方のdepartmentがあり、対象疾患範囲が異なる大学もみられます。当科では「免疫内科」に対応して「Clinical Immunology」を英語名称としました。

日本では「免疫内科」や「Clinical Immunology」はまだ知名度の低い名称ですが、ホームページなどを通じて広報していきたいと思います。何卒よろしくお願い申し上げます。